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事務職から経理へ転職する手順 AI時代に選ばれる5ステップ
ガイド 更新: 2026-07-07 約14分で読める

事務職から経理へ転職する手順 AI時代に選ばれる5ステップ

事務職から経理へ転職する手順を、AI時代の最新データで解説。簿記2級・会計ソフト実務・補助金・経理特化エージェントの順に、未経験でも動ける5ステップを提示。3分診断つき。

「事務の仕事、あと何年あるんだろう」——営業事務6年目の山本優花さん(28歳・年収330万円)は、通勤電車でAIのニュースを見るたびに指が止まる。請求書の入力も、経費チェックも、去年入った新しいツールが半分やってくれるようになった。同僚は減り、募集はかからない。手に職をつけたい。数字で「私はここまでできます」と言える仕事に移りたい。そう考えて検索窓に打ち込んだのが「事務職 から 経理 転職」だった。

この記事は、山本さんのように一般事務・営業事務から経理へ移りたい人に向けて、AI時代の現実をふまえた具体的な手順を5つのステップで整理したものだ。「経理ならAIに強いはず」という淡い期待にも、「経理もAIで消えるのでは」という不安にも、どちらにも正直に答える。

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「事務のままで大丈夫か」——その不安の正体

結論から言うと、山本さんが感じている不安は、気のせいではない。一般事務は募集そのものが細っている。厚生労働省の職業別の求人状況では、一般事務の有効求人倍率は0.3倍前後、つまり働きたい人3人に対して求人が1つという狭い門だ。事務職全体の求人も前年比でマイナスに振れている(2025年時点で前年比マイナス14〜16%)。理由はシンプルで、データ入力・電話取次・定型の書類作成といった「事務の中心業務」ほどAIやRPAで置き換えやすいからだ。

現場でも同じ空気が流れている。DX展示会を歩いたあるユーザーは、Xでこう書いていた。

昨日DX展示会行ったけど事務、サポート等はAIばかりだった。 — Xユーザー(DX展示会来場者)2025年11月

経産省の『2040年の就業構造推計(改訂版)』は、この流れを長い目で数字にしている。2040年に事務職はおよそ440万人が余剰になる一方、AIを使いこなす専門人材はおよそ340万人不足する。事務の椅子が減り、別の椅子が増える——この二極化が、いま起きている変化の骨格だ。事務職そのものの見立ては事務職は2030年になくなる?WEF・経産省データで読む将来性で詳しく整理している。

なぜ選択肢が「経理」なのか

事務から移る先はいくつもあるが、経理が有力なのには理由がある。経理は「数字」と「資格」で価値を客観的に示せるからだ。一般事務は「気配りができる」「調整がうまい」といった強みが定性的で、面接で差別化しにくい。一方の経理は、簿記という共通言語があり、決算を締めた経験や扱った規模で実力を語れる。求人の出方も、事務系のなかでは経理・財務は相対的に安定している。

比較項目一般事務経理(未経験からの入口)
有効求人倍率の目安0.3倍前後(狭き門)事務系のなかでは募集が安定
平均年収レンジ約320〜380万円未経験350〜400万→経験を積み450〜550万
AIで置き換わる部分データ入力・電話取次など広範記帳・仕訳入力(ただし決算・管理会計は残る)
未経験からの参入経験者が飽和し新規は不利簿記+実務で未経験枠がある
価値の示し方定性的で差別化しにくい数字・資格で客観的に示せる

事務から経理へ移るのは、「AIから逃げる」のではなく、「AIに置き換わりにくい判断業務に近づく」動きだ。ただし、後で詳しく書くように、経理なら何でも安全というわけではない。狙う経理を間違えなければ、事務の6年は無駄にならず、むしろ土台になる。

まずは市場の温度感をつかむために、事務と経理の求人を並べて眺めてみるといい。dodaで事務職と経理職の求人数・年収を実際に見比べてみることから始めれば、机上の話が自分ごとになる。

正直な前提:経理も「入力」は自動化される

「経理に移れば安泰」と書きたいところだが、それは正確ではない。経理のなかでも、記帳や仕訳の入力といった定型業務はAIで急速に自動化されている。AI-OCRが領収書を読み取り、クラウド会計ソフトが仕訳を推測し、2026年7月にはマネーフォワードが「今月の経理業務をまとめて」と伝えるだけで作業を代行する自律型サービス「AI Cowork」の提供を始めた。会計・税務SaaS大手の側でも人員をAIへ再配分する動きが続く。

税理士事務所の現場からも、こんな声が上がっている。

税理士事務所の現場から言うと、これはもう始まってる。freee×Claude MCPで記帳チェックを自動化してからオンプレ会計ソフトの顧問先との処理速度差が歴然。クラウド+AIは不可逆の流れだと実感してる。 — Xユーザー(税理士)2026年4月

だからこそ、事務職から目指すべきなのは「記帳だけをする経理」ではない。経理の業務を「消える・変わる・残る」の3層で分けて考えると、進む方向がはっきりする。

  • 消える寄り:領収書・請求書のデータ入力、単純な仕訳、伝票の突合。AIが最も得意な領域。
  • 変わる:月次の締め、経費精算のチェック、支払管理。AIが下書きし、人が確認・例外対応する形へ。
  • 残る:決算・税務対応、管理会計・予実分析、資金繰り、内部統制、経営への数字の翻訳。判断と責任が伴う領域。

事務からの入口はたいてい一般会計(記帳・月次補助)だが、そこをゴールにしない。入口として一般会計に入り、月次・決算補助へ、そして管理会計や分析へと軸足を移していく——この方向を最初に決めておくことが、AI時代に経理へ移る人の分かれ道になる。経理という職種そのものの見通しは経理の仕事はAIでなくなる?将来性と残る業務で掘り下げている。

学びながら「AIを使われる側ではなく使う側」に回るために、クラウド会計とAI活用をまとめて学べる講座を早めに押さえておくのも一手だ。Aidemy Premium公式サイトで無料相談する(※ASP連携準備中・現状は公式LP直リンク)と、独学で遠回りしがちなAI活用の順序を整理できる。

事務の経験は「経理への橋」になる

ここからは希望の話をする。事務から経理への転職は、ゼロからの挑戦ではない。事務で身についた力の多くが、そのまま経理の土台になる

  • 請求書発行・経費処理・伝票起票の経験 → 経理の日次業務にほぼ直結する
  • Excelでの集計・関数・表管理 → 経理の必須スキルであり、事務経験者は有利
  • 締め切りを守る正確な事務処理 → 数字を扱う経理で最も信頼される資質
  • 各部署との調整・依頼のやりとり → 月次の資料集めや監査対応で効く

そして、記帳が自動化されるほど、経理に残る仕事の価値はむしろ上がる。公認会計士のこんな投稿が、その未来を言い当てている。

AIエージェントが働きやすい環境を作るため、業務設計・情報管理が一層重要になり、専門家にしかできない業務に集中できそう — Xユーザー(公認会計士)2026年4月

数字の裏にある経営判断、AIが出した仕訳の妥当性チェック、例外処理——これらは人が担い続ける。前述の経産省推計が示すとおり、事務が余る一方でこうした専門人材は不足している。だから事務から経理へ移り、「残る経理」に軸を置く人には、市場からの引きがある。

事務から経理へ——年収はどう変わるか

気になる年収も、方向性としては上向きだ。事務職の平均は約320〜380万円。経理は未経験入口でおおむね350〜400万円から始まり、決算を任される経験者になると450〜550万円のレンジが見えてくる。学び直しを経て異職種へ移った人の実績として、経済産業省のリスキリング支援事業では、支援を受けて転職した人の約6割が年収アップを実現したと公表されている。単純な入力係のままでは頭打ちだが、判断業務に近づくほど数字は伸びる。

段階目安の立ち位置年収レンジの目安
現状(一般・営業事務)定型事務中心約320〜380万円
経理・未経験入口一般会計・月次補助約350〜400万円
経理・実務者月次〜決算を担当約400〜480万円
経理・判断層決算/管理会計/分析約450〜550万円

年収レンジは求人によって幅がある。自分の経験でどのレンジを狙えるかは、経理・財務に特化したエージェントに登録して具体的な求人を見るのが早い。ジャスネットキャリア公式サイトで無料相談する(※ASP連携準備中・現状は公式LP直リンク)と、事務経験がどう評価されるかの手応えがつかめる。

AI時代に事務職から経理へ移る5つの手順

ここからが本題だ。大きなことを一度にやる必要はない。順番を守れば、働きながらでも半年〜1年で経理への現実的なルートが引ける。5つのステップに分けて示す。

Step 1:簿記3級→2級を取る(3〜6ヶ月)

経理未経験からの転職で、最も費用対効果が高いのが日商簿記だ。3級で仕組みを理解し、2級まで取れば「経理の実務ができる人」として求人の土俵に乗る。AI時代に簿記は不要という声もあるが、逆だ。AIが出した仕訳や決算数値が正しいかを検証できるのは、簿記の基礎がある人だけ。AIの出力を鵜呑みにしない「検証できる目」が、これからの経理の価値になる。簿記2級の意味は簿記2級はAI時代に価値があるかで詳しく検討している。

Step 2:会計ソフトとExcel、そしてAI活用を「実務レベル」で

資格の次は、現場で使う道具に慣れる。freeeやマネーフォワードといったクラウド会計ソフトの操作、Excelでの集計、そしてAI-OCRや生成AIを「使う側」として業務に組み込む練習をしておく。求人票に「クラウド会計経験」「AI活用に前向きな方」と書かれる時代だ。事務時代のExcel経験は、ここで確かな強みとして効いてくる。独学が難しければ、経理DXやAI活用を体系立てて学べる講座で最短ルートを取るのが賢い。完全未経験からAIの基礎を固めたいなら、DMM 生成AI CAMP 基礎マスターコースのようなAI基礎講座で学習範囲を確認しておくと、遠回りを防げる。

Step 3:補助金で学習コストを下げる

「学び直したいけどお金が不安」は当然の悩みだ。ここで使えるのが国の制度で、うまく使えば学習費用は大きく圧縮できる

  • 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース):賃金助成は令和7年4月改正で1時間あたり1,000円に増額、中小企業は研修費の75%が助成対象。制度は令和8年度(2026年度末)までの期間限定と公式に明記されている。
  • 教育訓練休暇給付金:2025年10月に始まった制度で、学び直しのための休暇中に賃金の最大80%・最大150日を受け取れる。
  • リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業:個人が対象講座を割安に受けられる仕組みで、条件により補助率は高い。

制度は毎年見直されるため、申請の順番と対象講座は事前に確認しておく。具体的な申請の流れはリスキリング補助金の申請手順と対象講座にまとめた。

ただし、補助金があるからといってリスキリングが楽なわけではない。学び直しの現実について、こんな正直な声もある。

リスキリングで収入上げるみたいな話よく出るけど、製造業と思って入った現場がデータ管理の為にパソコンみっちり使うとこで作業の仕方から何から全部口頭説明なの嫌過ぎて速攻リタイアしてもうた… — Xユーザー(リスキリング当事者)2026年4月

だからこそ、いきなり難関を目指すのではなく、簿記3級→2級→会計ソフトと段階を踏む。事務職はもともとPC作業に慣れており、この点で有利だ。補助金で費用を抑えつつ、無理のない順番で積み上げれば、途中離脱のリスクはぐっと下がる。制度が対象講座を指定しているため、申し込み前に「その講座が給付・助成の対象か」を必ず窓口やスクールで確認しておく。

Step 4:未経験可の経理求人を、経理特化エージェントで探す

スキルの下地ができたら、求人探しは**「経理・財務に強いエージェント」に絞る**のが近道だ。総合型の求人サイトだけだと、未経験可の経理求人や、事務経験を評価してくれる企業を見つけにくい。経理特化のエージェントは、簿記の学習状況や事務での数字経験を「経理適性」として翻訳して企業に伝えてくれる。

複数に登録して比較するのが定石で、経理特化と総合型を組み合わせると求人の幅が出る。まずは経理・管理部門に特化したエージェントから登録するといい。

前述のジャスネット(経理実務に強い)や総合型のdodaと組み合わせると、求人の母数と質の両取りができる。各エージェントの特徴や使い分け、口コミは経理特化転職エージェントおすすめ比較で整理している。

Step 5:応募書類で「事務経験→経理適性」を翻訳する

最後の一歩は、書類と面接での「翻訳」だ。事務の経験をただ並べるのではなく、経理で評価される言葉に置き換える。ここで差がつく。

  • 「請求書処理を月100件担当」→ 正確性とボリューム耐性の証明
  • 「経費精算のチェックを担当」→ 数字の突合・不備発見の経験
  • 「Excelで売上集計表を作成・更新」→ 集計・関数スキルの実績
  • 「新しいツール導入時に手順書を作成」→ AI・システムに前向きな姿勢

数字で語れる実績を1つでも用意し、そこに「簿記2級取得(学習中)」「クラウド会計の学習」を添える。すると、未経験でも「経理として立ち上がりが早い人」に見える。ここまで来れば、山本さんの6年は経理への確かな土台に変わる。

まとめ:まだ間に合う。今週の1歩

事務職から経理への転職は、AIから逃げる話ではない。AIが記帳を巻き取るからこそ、その先にある「判断が残る経理」に、事務の経験を橋にして近づくという前向きな移動だ。振り返れば、道筋はこうだった。

  • Before:事務の求人は細り、「私の経験に価値はあるのか」と不安だった
  • After:簿記→会計ソフト・AI活用→補助金→経理特化エージェント→書類の翻訳、という順番が見えている

いきなり転職しなくていい。今週やるのは、簿記3級のテキストを1冊開くか、経理の求人を10件眺めてみるか、そのどちらかで十分だ。小さな1歩が、来年の椅子を変える。

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